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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 工学研究科 物質エネルギー化学専攻 有機錯体化学

有機錯体化学

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科目ナンバリング
  • G-ENG13 5H210 LJ60
開講年度・開講期 2020・前期
単位数 1.5 単位
授業形態 講義
配当学年 修士・博士
対象学生 大学院生
使用言語 日本語
曜時限 月2
教員
  • 藤原 哲晶(工学研究科 准教授)
授業の概要・目的 有機金属錯体の構造と反応性に関して講述を行い,理解度を数回の演習により確認する。その後モンサント酢酸合成を模範事例として,錯体の反応性,構造に対する理解を深めるための基礎と研究手法を最近のトピックスを含め解説する。
到達目標 ・ 有機金属化学の歴史から研究発展過程のダイナミックさを学ぶ.
・ 有機金属錯体の構造と安定性の関係を理解する.
・ 錯体における配位子の数や金属-金属結合の有無を理解する.
・ 遷移金属中心と配位子の結合様式を理解する.
・ モンサント酢酸合成において,基質選択,添加剤の必要性を学び,均一系触媒反応全体に係わる概念に発展させる.
・ 工業的にも重要な種々の触媒反応の反応機構を広く理解する.
・ 有機金属化合物の反応の多様性を学び,新触媒反応開発に必要な基礎概念を獲得する.
授業計画と内容 有機金属化合物の発見と歴史(1回)
・ 講義全般についてのガイダンス
・ Zeise塩の発見:有機化学勃興前の早すぎた発見
・ Grignard試薬の発見と化学反応における重要性
・ アルキルリチウムの発見
・ フェロセンの発見等

有機金属錯体の種類と分類(1回)
・ 基本的な有機金属錯体の分類
・ η構造(ハプト数)
・ μ構造(橋かけ構造)
・ 配位子の構造と配位様式

演習(1)(1回)
・ 錯体の構造と安定性
・ d電子数と配位子からの寄与
・ 金属-金属結合の存在と総電子数
・ 反応中間体:イオン性中問体の関与

有機金属錯体の基本的な反応性(3回)
・ 多くの触媒反応における基本的素反応である配位,酸化的付加,挿入,還元的脱離などについて,モンサント酢酸合成をケーススタディとして考察する。

有機錯体化学における重要な素反応(1)(1回)
・ 酸化的付加反応:中心金属の電子密度の反応速度に与える影響,基質の脱離基の影響,配位子の電子的効果
・ 酸化的付加反応の立体化学:速度次数,濃度依存性,ラジカル機構の可能性
・ トランス効果,トランス影響

有機錯体化学における重要な素反応(2)(1回)
・ 活性化されていないCH結合への酸化的付加反応
・ 挿入反応:アルキル移動と挿入
・ 還元的脱離反応:立体効果と電子効果
・ 脱離反応:α脱離とβ脱離
・ トランスメタル化反応

触媒反応の中間体の構造と反応機構(1)(2回)
・ クロスカップリング反応:鈴木-宮浦カップリング,薗頭カップリング,檜山カップリング
・ 溝呂木-Heck反応:sp2水素の置換反応と反応機構

触媒反応の中間体の構造と反応機構(2)(1回)
・ 不斉触媒反応:BINAPの特性について
・ メタセシス反応

演習(2)(1回)
・ 配位子の機能と影響
・ 錯体反応
・ 遷移金属触媒反応とその機構
成績評価の方法・観点 100点満点の筆記試験を行い, 5段階(A+:96-100点/A:85-95点/C:65-74点/D:60-64点/F:60点未満)で成績を評価する.
履修要件 有機化学,物理化学,および無機化学について,学部レベルの基礎知識をすでに修得していることを前提として講義を進める.
授業外学習(予習・復習)等 必要に応じて連絡する。  
教科書
  • 教科書を使用せず,板書を行なう.
参考書等
  • R.H.Crabtree,The Organometallic Chemistry of the Transition MetalsFourth Edition;Wiley-Interscience:Hoboken,2005.