電気回路特論
JA | EN
科目ナンバリング |
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開講年度・開講期 | 2020・後期 |
単位数 | 2 単位 |
授業形態 | 講義 |
配当学年 | 修士 |
対象学生 | 大学院生 |
使用言語 | 日本語及び英語 |
曜時限 | 月2 |
教員 |
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授業の概要・目的 | 電気回路は電子機器の設計に用いられるだけでなく、種々の物理現象を記述するモデルとしても用いられ、システムや現象を表現する言葉として広く使われるようになっています。本講では電気回路のもつ性質を明確化することにより、物理現象のもつ種々の構造を明らかにしていきます。 |
到達目標 | 回路において重要な、キルヒホフの法則、テレゲンの定理、電力フローなどの概念を理解する。また、それらに基づいて、電流、電圧、電力、エネルギーなどの概念を用いて種々の物理現象やシステムを表現する方法を修得する。さらに、ポテンシャルや、そのルジャンドル変換を用いて相反的回路における現象を扱う手法を習得する。 |
授業計画と内容 | 講義内容紹介(1回) この講義の位置づけ、ねらいについて紹介する。 Maxwell方程式の構造(1回) 静的Maxwell方程式を外微分形式を用いて記述することにより、 その幾何学的構造を明らかにする。 抵抗回路網の方程式(2回) キルヒホフの法則に基づく抵抗回路網の方程式が 静的Maxwell方程式と同じ構造を持つことを、グラフ理論を用いて表現する。 また、ネットワーク解析に必須となるグラフラプラシアンと回路網の関係も示す。 エネルギーの流れとネットワーク最適化(2回) エネルギーの概念をTellgenの定理と対応させて導入する。 また、散逸の停留値としての扱いが最適化問題と対応することを示す。 動的Maxwell方程式の構造(2回) 時間の次元を導入することにより、電磁現象が波動方程式で表現されることを示す。 また、Maxwell方程式と直接対応させた回路を導出することにより、 離散的な波動方程式によりそのダイナミクスが表現できることを示す。 また、遅延を含む回路により放射を表現できることを示す。 回路の状態方程式(2回) 線形及び非線形の場合の回路の状態方程式を導出し、そのダイナミクスについて議論するとともに、エネルギーの流れを考える。 相反性と状態関数による回路表現(3回) 回路のもつ相反性の意味を考え、それを利用して種々の状態関数(エネルギー) が定義できることを示す。また、状態関数を用いることにより、 変分的な回路表現により、回路の標準形を与える。また、Legendre変換を用いることにより、種々の表現ができることを示す。 時変システムによる非相反回路(2回) 高速なスイッチを用いることにより、時変システムが構成でき、 非相反回路など自由度を拡張できることを示す。 |
成績評価の方法・観点 | レポートによって評価する。 |
履修要件 | 線形電気回路に関する知識。 |
授業外学習(予習・復習)等 | 必要に応じて指示する |
教科書 |
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参考書等 |
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