ジオフロント工学原論
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科目ナンバリング |
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開講年度・開講期 | 2020・前期 |
単位数 | 2 単位 |
授業形態 | 講義 |
配当学年 | 修士・博士 |
対象学生 | 大学院生 |
使用言語 | 英語 |
曜時限 | 火1 |
教員 |
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授業の概要・目的 | 工学的に問題となる第四紀を中心とする地盤表層の軟弱層を対象とし、その物理・力学特性と防災上の問題点、不飽和挙動、構造物建設に伴う諸問題について解説する。 |
到達目標 | 以下の点について工学的な問題とその力学的背景を理解する事を目標とする. ・第四紀を中心とする地盤表層の軟弱層の物理・力学特性と防災上の問題点 ・不飽和土の力学的挙動と堤防・盛土・斜面の防災上の問題点 ・発想の転換による地盤基礎構造物の考え方と建設に伴う諸問題 |
授業計画と内容 | 概説と第四紀層について(1回) 第四紀層について、定義、特徴などについて概説する。また、第四紀地層に起因する地盤災害の種類、メカニズムについて説明する。 地盤情報データベース(1回) ボーリングを集積した地盤情報データベースについて、その歴史的変遷、必要性、構造について解説する。工学的に問題となる沖積層、沖積相当層のモデル化の手法について説明する。また地盤情報データベースを活用した地域防災計画における液状化被害マップの作製方法、要因分析など、被害想定の基礎となるポイントについて解説する。 地盤情報に基づく地下構造評価(1回) ボーリングデータに加え、物理探査や地質構造などの地盤情報を活用することによって、地域の地下地盤構造を把握するスキームを解説する。京都盆地を例に取り上げ、詳細に説明する。 表層砂地盤の液状化評価(1回) 表層砂層の液状化発生のメカニズム、地盤情報データベースを活用したその広域評価手法、被害想定への道筋について説明する。1995年兵庫県南部地震における液状化実績の評価、2011年東北地方太平洋沖地震による液状化被害を通じて判明した課題について解説する。 軟弱粘土地盤における諸問題(1回) 沖積層として特徴的な軟弱粘土地盤の変形と安定性の問題を説明し、その評価方法について解説する。地盤改良の有用性と限界、特に深部更新統層の長期沈下問題について、大阪湾沿岸における大規模埋立工事を例として詳しく議論する。 発想の転換による地盤基礎構造物の考え方(1回) 土のうを用いた住民参加型の未舗装道路改修方法とその展開法 発想の転換による地盤基礎構造物の考え方(1回) 連続プレキャストアーチカルバートを用いた新しい盛土工法 発想の転換による地盤基礎構造物の考え方(2回) 鋼管矢板の技術課題と連結鋼管矢板の技術開発とその利用法 土構造物の役割と不飽和土の力学(2回) 道路盛土や河川堤防等の土構造物のインフラストラクチャとしての役割について概説 するとともに,土構造物を構成する不飽和土の力学の基礎を説明する. 降雨および地震による土構造物の被災事例(1回) 降雨および地震によって土構造物が受けた被災事例を示し,被災メカニズムを力学的背景から説明する. 土構造物の耐浸透性および耐震性の評価法と強化法(1回) 降雨・地下水浸透および地震外力に対する土構造物の現行の慣用設計法を説明し,その問題点を示す.次に,土構造物の耐浸透性および耐震性を評価するための,最新の不飽和土のモデル化と解析手法を説明する.さらに,土構造物の被害を低減させるための強化法を概説し,その効果について力学的背景から説明する. 現場見学(1回) 建設現場を見学する.日程は別途指定する. 学習達成度評価とフィードバック(1回) 学習達成度評価とそのフィードバック等を行う. |
成績評価の方法・観点 | 試験を課す。その他、出席、レポート等を考慮し、通期の総合成績を判断する。 |
履修要件 | 地質学の基礎知識があり、土質力学、岩盤工学等の履修が望ましい |
授業外学習(予習・復習)等 | テーマに沿った建設現場がある場合,見学会を実施する場合がある. |
教科書 |
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参考書等 |
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