交通情報工学
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科目ナンバリング |
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開講年度・開講期 | 2020・後期 |
単位数 | 2 単位 |
授業形態 | 講義 |
配当学年 | 修士・博士 |
対象学生 | 大学院生 |
使用言語 | 日本語 |
曜時限 | 金2 |
教員 |
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授業の概要・目的 | 情報通信技術の活用により、交通システムの安全性・効率性・信頼性の向上および環境負荷の軽減を企図した工学的方法論について講述する。良質なリアルタイム交通データの獲得に向けた新たな取り組みについて述べるとともに、交通需要の時空間的調整方策、複数交通モードの融合方策ならびに交通安全向上施策について講述する。さらに、施策評価の方法論や関連する基礎理論(交通ネットワーク解析、交通量配分手法)についても解説する。 |
到達目標 | ITS(Intelligent Transportation System)を活用し、効果的な交通マネジメントを実践できる基礎力を涵養する。交通工学や交通情報工学の基礎から応用までを習得する。 |
授業計画と内容 | 交通ネットワーク解析の基礎(1回) 交通情報工学の位置づけ,および,交通需要分析を行うための基礎的枠組みを示す,また,交通需要分析を構成する各種交通量について,その意味や役割を概説する. 交通ネットワーク均衡手法(利用者均衡,システム最適,需要変動型配分等)(4回) 交通量配分手法に着目し,利用者均衡配分やシステム最適配分などの各種配分手法について,前提条件,モデル構造,数値計算法を説明する.あわせて,基礎モデルである静的モデルを動学化するための考え方について解説する. ITS概論(1回) 主として道路交通を対象として,渋滞,環境負荷,事故等の種々の問題を緩和解消するためのマネジメント方策の重要性について述べるとともに,効果的なマネジメントのために重要な役割を果たすITS(Intelligent Transportation System)について概説する. 効率性向上のための交通マネジメント(情報提供,信号制御)(1回) ITSのねらいのひとつは交通の効率性の向上である.このため,交通情報の提供が有効な手段として活用されてきている.本講義では情報提供手段や情報の生成方法について述べるとともに,情報提供による経路選択行動変化の可能性,そして,交通情報を巡る種々の課題について解説する. ICTを活用した交通データ収集法(1回) 効果的な交通マネジメントのためには,交通データから得られる情報を有効活用し,問題を明確化するとともに適切な対策を検討することが必要である,本講義ではICTを活用したデータ収集方法(例えば,プローブカー,ETCデータ)の可能性について述べるとともに,データ収集を巡る課題についても整理する. 安全性向上のためのITSの適用(1回) ITSのもう一つの柱は,道路交通における安全性の向上である.本講義では人的エラーを減らすことに貢献すると期待されるITSシステムに着目し,安全性の向上の観点からその有用性,課題について解説する. 交通需要マネジメント(TDM)と混雑課金(3回) 交通渋滞の解消,エネルギー消費および環境負荷の軽減のためには,道路交通需要を適切にマネジメントすることが重要である.そのための代表的な方策として,P&R,混雑課金などいわゆるソフト的交通対策の可能性と課題について解説する. 交通シミュレーションの適用(1回) 種々の交通マネジメント施策を定量的に評価する上で,交通シミュレーションモデルは有効かツールとなり得る.そのため,シミュレーションモデルの構造,計算方法について述べるとともに,入力データ獲得のための難しさや工夫すべき点についても説明する. 交通情報工学の今後の展開(1回) 交通情報工学の発展性や,それに向けての今後の展望や課題について概説する.また,交通問題を解決・緩和するに際して,情報に期待される役割を講述する.その中で,観測リンク交通量からOD交通需要を予測する方法についても概説する. レポート試験等の評価のフィードバック(1回) レポート試験等の評価に基づくフィードバックを行う |
成績評価の方法・観点 | 平常点10%、中間レポート45%、レポート試験 45% |
履修要件 | 特になし |
授業外学習(予習・復習)等 | 講義の中で適宜指示する。 |
教科書 |
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