リモートセンシングと地理情報システム
JA | EN
科目ナンバリング |
|
開講年度・開講期 | 2020・前期 |
単位数 | 2 単位 |
授業形態 | 講義 |
配当学年 | 修士・博士 |
対象学生 | 大学院生 |
使用言語 | 日本語 |
曜時限 | 火2 |
教員 |
|
授業の概要・目的 | リモートセンシング画像やディジタル地図のように、空間的広がりと地理情報を合わせ持つデータを総称して空間情報と呼ぶ。近年、環境保全や防災、都市活動のモニタリングの分野において、空間情報データの重要性が注目されている。本講義では、空間情報にかかわる技術のうち、衛星リモートセンシングと地理情報システムの理論と使用方法について解説する。\衛星リモートセンシングは、広い範囲を定期的に観測し環境変化や災害影響を効果的に把握することができるため、近年、環境・防災等の分野において広く用いられている。地理情報システムはディジタル地図情報や様々な関連情報を解析・処理するために開発された技術であり、都市計画、環境管理、施設管理などに広く用いられている。本講義では、リモートセンシングデータやGISを活用した具体的な解析内容に対し、リモートセンシングやGISの知識を理解する。 |
到達目標 | リモートセンシングによる環境変化や災害影響、都市活動の観測・解析方法について、基礎理論を理解し、基本的な解析技術を習得する。さらに、地理情報システムの基礎理論を理解し、基本的な使用方法を習得する。 |
授業計画と内容 | (1)概要・座標系と投影法(1回) 講義の概要と進め方について説明した後、衛星リモートセンシングの概要を紹介する。また、衛星画像やGISデータで使用される主要な座標系と投影法を説明する。 (2)電磁波の放射と反射、光学センサ(1回) リモートセンシング情報を媒介する電磁波について、放射と反射を含む基本用語を説明し、地表面の反射率や温度を求める方法を説明する。また可視・反射赤外センサと熱赤外センサについて、観測原理および利用例を紹介する。 (3)合成開口レーダ(SAR)の性質(1回) 合成開口レーダ(synthetic aperture radar: SAR)による画像化や、画像の統計的性質、スペックルフィルター、多偏波画像の表現方法について説明する。 (4)SARデータによる地形計測(1回) 干渉SARによる地形計測や差分干渉SARによる地殻変動計測について、基本的な原理を説明する。また多時期SARデータを解析することにより長期間の地盤変動をモニタリングする方法を説明する。 (5&6)写真測量による地形計測(2回) 写真測量によるDSM作成方法、併せてSARや航空機LiDARから得られるDSMとの違いを説明する。 (7)地理情報システム(GIS)概論(1回) 地理情報システム(GIS)の構成,空間分析のための活用方法について概説する. (8)GISとネットワーク分析(1回) GIS利用時に適用されるネットワーク構造の基本概念,評価測度,ネットワーク分析手法について解説する. (9)GISと空間相関分析(1回) GISに基づく空間モデル構築に有用な空間相関分析に着目し,回帰分析の適用,空間的自己相関分析等について解説する. (10)空間的属性の分類方法(1回) GISに格納された属性情報から対象地域の類型化を行うため,空間的属性の分類方法について解説する. (11)移動体観測による交通ビッグデータの収集と活用(1回) 位置特定技術(GPS,Wi-Fi,画像観測等)の進化に伴う交通観測の変遷について述べ,交通ビッグデータの活用方法と課題について解説する. (12)ビッグデータの分析手法(1回) ビッグデータの情報を有効活用するための分析手法について解説する.具体的には,多変量解析手法,機械学習などについて概説する. (13&14)オープンデータと地理空間情報(2回) オープンデータの理念や関連する国内外の取り組み状況について説明する。さらに地理空間情報を扱うためのオープンソースソフトウェアについて説明を行い、実際のオープンデータを用いた分析方法について紹介する。 (15)フィートバック(1回) 本講義の内容に関する総括と習熟度の確認を行う。 |
成績評価の方法・観点 | 講義内容に関するレポートにより成績を評価する。また前半の内容(「座標系と投影法」から「写真測量による地形計測」まで)に関しては、レポートの代わりに小テストを実施する可能性もある。 |
履修要件 | 特になし |
授業外学習(予習・復習)等 | 適宜指定する。 |
参考書等 |
|
関連URL |
|