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教育学特論I

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開講年度・開講期 2020・前期集中
授業形態 特論
配当学年 修士
対象学生 大学院生
使用言語 日本語
曜時限 集中
教員
  • 生澤 繁樹(非常勤講師)
授業の概要・目的 教育の行為や活動の基本原理を理解しながら,教育という事象をよりよく説明し再解釈するための理念,歴史,思想に迫り,私たちの人間形成をめぐる今日的課題や問題について専門的に探究する。とりわけ本授業では,ジョン・デューイとハンナ・アーレントという二人の思想家に着目しながら,学校改革・教育政策の〈正しさ〉とは何かについて考えていく。現代の教育政策あるいは日々の教育実践のなかで当たり前なこととして見過ごされ,見落とされてしまう教育の事象に光を照らしてみたい。
到達目標 教育と政治をめぐる哲学・思想・歴史についての様々な理解と説明モデルを批判的に検討し,それらの意義と課題を現代の教育や人間形成をめぐる諸問題の考察に関連づけて評価することができる。
授業計画と内容 第1回 イントロダクション──学校改革・教育政策の〈正しさ〉とは何か?
第2回~第4回 「教育的なるもの」の変奏
・ハンナ・アーレントから学校改革・教育政策を再考する
・ポスト・トゥルース時代におけるELMAの研究・実践と「政治における嘘」
第5回~第8回 「政治的なるもの」の消失
・新自由主義・新保守主義の〈正しさ〉──アメリカ学校改革の事例から
・全体主義の政治と教育──イデオロギー・テロル・官僚制
・監視と処罰によってもたらされる「安全性」
・アーレントとともに/に抗して考える
第9回~第12回 「社会的なるもの」の襲撃
・道徳と科学のあいだ──アーレントからジョン・デューイへ
・ドイツ哲学の二つの世界と政治哲学
・科学技術の政治性とプラグマティズム
・「傍観者」と「参加者」をめぐるアーレントとデューイ
第13回~第14回 「哲学的なるもの」の再構成
・反基礎づけ主義からポスト基礎づけ主義へ
・コミュニティと人間形成──学校改革・教育政策の〈正しさ〉を再理解するために
第15回 フィードバック──授業のまとめと振り返り
成績評価の方法・観点 【評価方法】最終レポートの成績(50%)と平常点評価(50%)により評価する。平常点評価には,授業内での課題報告,予習および議論への参加状況についての評価が含まれる。
【評価方針】到達目標について、教育学研究科の成績評価の方針に従って評価する。
履修要件 特になし
授業外学習(予習・復習)等 授業では,文献の読解・課題報告など演習形式の時間を取り入れる。授業時間外の課題として報告資料を作成してもらい,授業内での発表を求める。報告資料および最終レポートの詳細については授業のなかでアナウンスする。
教科書
  • 特に定めない。資料を配布して授業を進める。
参考書等
  • 参考文献および資料は,授業のなかで適宜指定,紹介する。 ただし授業では,以下の文献を重点的に講述または精読する予定である。 ①Helen M. Gunter (2014), Educational Leadership and Hannah Arendt, London and New York: Routledge. ②Hannah Arendt (2003), Responsibility and Judgment, New York: Schocken Books. ハンナ・アレント(2007)『責任と判断』中山元訳,筑摩書房. ③John Dewey (1979), German Philosophy and Politics, in Jo Ann Boydston ed., John Dewey: The Middle Works, 1899-1924, vol. 8, Carbondale and Edwardsville: Southern Illinois University Press. ジョン・デューイ(1977)『ドイツ哲学と政治──ナチズムの思想的淵源』足立幸男訳,木鐸社. あわせて本授業の内容と深く関連しあうものとして,次のものを挙げておく。 ④生澤繁樹(2019)『共同体による自己形成──教育と政治のプラグマティズムへ』春風社. ⑤田中智志編(2019)『教育哲学のデューイ──連環する二つの経験』東信堂. ⑥田畑真一・玉手慎太郎・山本圭編(2019)『政治において正しいとはどういうことか──ポスト基礎付け主義と規範の行方』勁草書房.