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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 教育学研究科 【修士】高等教育学コース 高等教育方法演習A

高等教育方法演習A

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科目ナンバリング
  • G-EDU50 56362 SJ47
開講年度・開講期 2020・前期
授業形態 課題演習
配当学年 修士
対象学生 大学院生
使用言語 日本語
曜時限 火2
教員
  • 松下 佳代(高等教育研究開発推進センター 教授)
授業の概要・目的 この授業科目は、高等教育における教授・学習の方法について、理論的検討と事例研究を通じて、この分野で研究を進めるための基礎となる知識と能力を獲得・形成することを目的としている。今年度は、昨年度に引き続き、「分野固有性と汎用性という観点から、学士課程教育における知識・能力の形成と評価について考える」をテーマに授業を進める。
現在の大学教育においては、ユニバーサル化、社会の流動化、情報化などを背景に、汎用的能力の育成が大きな課題とされている(例えば、アメリカのAAC&UによるEssential Learning Outcomes、文科省による学士力、日本学術会議の分野別参照基準など)。だが、それと分野固有の能力との関係については、多様な捉え方がなされてきた。松下(2019)は、汎用性を「分野固有性に依らない汎用性」「分野固有性を捨象した汎用性」「分野固有性に根ざした汎用性」「メタ分野的な汎用性」という4つのタイプに分類することを提案している。
今年度の授業では、この分類を手がかりに、それぞれのタイプについて理論的検討と事例研究を深める。分類自体の妥当性も検討の対象とする。
前期は、昨年度に引き続き、「分野固有性に依らない汎用性」の典型例としてミネルヴァ大学の理論と実践を取り上げる。2014年創立のミネルヴァ大学は、オンラインによるアクティブ・ラーニング型授業、4年間で世界7都市を移動しながら学ぶ全寮制、地域や企業でのプロジェクト型学習などによって、耳目を集めているが、この授業では、上記のテーマに照らして特に、「4つのコア・コンピテンシー」とその具体化であるHCs(Habits of mindとFoundational concepts)に注目し、それを目標としたカリキュラム・授業・評価の分析を行う。
今年度は、前期の授業における文献調査をふまえて、後期の初めに、ミネルヴァ大学ソウル校に訪問調査を行う予定である(後期の「国際フィールドワークII(ベーシック)」と連動)。したがって、訪問調査への参加を希望する者は、「「国際フィールドワークII(ベーシック)」も履修することを求める。
また、後期の「高等教育方法演習B」もあわせて受講することが望ましい。

到達目標 ・分野固有性と汎用性という観点から、大学教育におけるカリキュラム・授業・評価の理論と実践、現状と課題を理解する。
・先行研究を理論的・実践的な観点から検討し、自分自身の批評を加える能力、他者との議論を通じて自分の意見を形成する能力、自分の設定した問題についてアカデミックに論述する能力を身につける。
授業計画と内容 前期は、主に文献(オンライン・リソースを含む)の読解と議論によって授業を行う。まず、教員より概論の講義を行った後、毎回、受講者に文献発表してもらい、教員が適宜解説を加えつつ、参加者間で議論するという形で進める。
発表者は、文献を読み、内容の要約、説明の補足、論点の整理、自分自身の批評を行う。基本的な共通文献は教員から紹介するが、発表者が文献を増やすことで、文献リストを充実させる。
15回の授業計画は以下の通り。
第1回 イントロダクション
第2回 昨年度の成果報告
第3・4回 知識と能力における分野固有性と汎用性の関係について(主に講義)
第5~13回 各受講者の発表とディスカッション
第14回 まとめ
第15回 レポートへのフィードバック(授業外で個別に実施)
成績評価の方法・観点 【評価方法】
発表(半期に1~2回)、ディスカッションへの参加、レポート(発表した内容に関するもの)によって総合的に評価する(発表およびディスカッションへの参加:20%、レポート:80%)。発表に対しては授業前・授業中に指導を行い、レポートに対しては「試験・フィードバック期間」外に個別にフィードバックを行う。なお、評価は到達目標に即して行うが、特にレポート評価にあたっては、あらかじめ評価基準(①背景と問題、②主張と結論、③論拠と事実・データ、④対立意見の検討、⑤全体構成、⑥表現ルール、という規準からなるルーブリック)を提示する。
【評価方針】
到達目標について、教育学研究科の成績評価の方針に従って評価する。
履修要件 英語の専門文献を読解・解釈できる能力
授業外学習(予習・復習)等 ・発表者は、取り上げる文献(章)について、内容の要約、補足説明、ディスカッションの論点、自分の批評を含んだ資料を準備する。
・その他の受講者は、指定された文献(章)に事前に目を通し、各自のコメントを準備する。
・受講者は自分の発表内容をもとにレポートをまとめる。さらに、レポートに対する教員からのフィードバックを受けて、レポートを修正、再提出する。
教科書
  • Building the intentional university: Minerva and the future of higher education, Kosslyn, S. M., & Nelson, B., (The MIT Press), ISBN:978-0262536196
参考書等
  • 松下佳代・京都大学高等教育研究開発推進センター編 (2015)『ディープ・アクティブラーニング―大学授業を深化させるために―』勁草書房 (ISBN: 978-4326251018). トゥールミン, S. (2011)『議論の技法―トゥールミンモデルの原点―』(戸田山和久・福澤一吉訳)東京図書 (ISBN: 978-4489020940). Levintin, D. (2017). Weaponized lies: How to think critically in the post-truth era. Penguin (ISBN: 978-0241312421). その他、授業中に紹介する。