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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 文学研究科 日本語授業 7331005社会学(特殊講義)

7331005社会学(特殊講義)

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科目ナンバリング
  • G-LET30 67331 LJ45
開講年度・開講期 2020・前期
単位数 2 単位
授業形態 特殊講義
対象学生 大学院生
使用言語 日本語
曜時限 金2
教員
  • 奥村 隆(非常勤講師)
授業の概要・目的 この講義では、「知と境界性・周縁性・他者性」というテーマを軸として、知・知識・知識人と社会の関係を考える。エドワード・サイードは『知識人とは何か』で、「知識人とは亡命者にして周辺的存在であり、またアマチュアであり、さらには権力に対して真実を語ろうとする言葉の使い手である」と述べている。たとえば1929年の『イデオロギーとユートピア』で「知識社会学」をはじめて展開したカール・マンハイムはハンガリーからドイツへの亡命者だったし(さらにイギリスに二重亡命した)、1933年のナチスの政権奪取によって多くの知識人がヨーロッパ大陸からアメリカやイギリスに亡命し、そこで新たな知的活動を開始した。彼らは社会のどこに生きてその「知」を生産したのか。「知」とは彼らにとってなんだったのか。この講義では、前半でこうした亡命者=知識人について検討を進めてみたい。後半では「創造性」をめぐるインターミッションをはさんだのち、ふたつの社会の間に生きた「境界人」としてのモーツァルト、漂泊を論じた柳田国男、転向を論じた鶴見俊輔などの日本の知識人について考え、私たちにとって「知」をはなにか、を考える手がかりをつかむことができればと思う。授業計画は準備の状況によって変更がありうる。
到達目標 社会のなかに生きた知識人たちの事例を知ることを通して、知識と社会の関係についての社会学的な理解を修得するとともに、レポート作成によって具体的な事例を踏まえて「知識」について自ら考える能力を身につける。
授業計画と内容 1.イントロダクション――大渦のなかの漁師
2.ふたりの知識人――ロバート・ベラーと丸山眞男
3.亡命と知識社会学――カール・マンハイム
4.「文明化」の過程――ノルベルト・エリアス(1)
5.身体・暴力・スポーツ――ノルベルト・エリアス(2)
6.アメリカへの亡命者たち――ラザースフェルドとアドルノ
7.ナチズムの社会心理――アドルノとフロム
8.「悪の陳腐さ」と「複数性」――ハンナ・アーレント
9.不調和からの創造性――シェイクスピアとベイトソン
10.境界人としてのモーツァルト――『フィガロの結婚」
11.ふたつの赦しなき世界――『ドン・ジョヴァンニ』と『コジ・ファン・トゥッテ』
12.漂泊と定住――柳田国男
13.「転向」の知識社会学――鶴見俊輔
14.むすびにかえて――反知性主義の時代に
15.フィードバック
成績評価の方法・観点 期末レポート70%(5000字以上を予定)、授業時のコメントペーパー30%。
履修要件 特になし
授業外学習(予習・復習)等 予習は不要。講義で指示する参考文献、とくに関心をもった知識人の著作を読むすることが望ましい。期末レポート作成には検討対象となる文献を精読するなど、早い時期からの準備が必要となる。
参考書等
  • エリアス・暴力への問い, 奥村隆, (勁草書房), ISBN: ISBN:4-326-65253
  • 反コミュニケーション, 奥村隆, (弘文堂), ISBN: ISBN:978-4335501357
  • 社会学の歴史Ⅰ――社会という謎の系譜, 奥村隆, (有斐閣), ISBN: ISBN:978-4-641-22039-3
  • 社会はどこにあるか――根源性の社会学, 奥村隆, (ミネルヴァ書房), ISBN: ISBN:978-4623080205
  • 反転と残余――〈社会の他者〉としての社会学者, 奥村隆, (弘文堂), ISBN: ISBN:978-4623080205
  • 慈悲のポリティクス――モーツァルトのオペラにおいて、誰が誰を赦すのか(仮題), 奥村隆, (岩波書店),