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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 農学部 食料・環境経済学科 農業・農村史

農業・農村史

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科目ナンバリング
  • U-AGR04 3D307 LJ82
開講年度・開講期 2020・前期
単位数 2 単位
授業形態 講義
配当学年 3回生
対象学生 学部生
使用言語 日本語
曜時限 水4
教員
  • 足立 芳宏(農学研究科 教授)
授業の概要・目的 ★テーマ:「20世紀農業世界の成立―グローバル視点からの農業・農村史の試み―」
 本講義では、近代ヨーロッパおよび北米地域を対象として、第一にグローバルな農業史・環境史の視点、第二に人々の暮らしと資本・国家との関わり(社会史の視点)、これらを意識しながら、多様性に富んだ19世紀~20世紀の近代農業世界の展開過程を講述する。
 本講義は3部から構成される。第I部では、近代農業の源流としてのイギリス農業革命がどのような革命であったのか、それが土壌・肥料などのエコロジー問題や、グローバルな「イギリス帝国」の展開にどのように関わったのかをみてみたい。第2部ではドイツ農業を事例に、19/20世紀転換期において農業・農村における「国民化」がいかにして生じたのかを農産物貿易・農業移民・協同組合・農政展開を軸に論じてみたい。
 これらを受け第3部ではソ連・アメリカ・ドイツを対象として1930年代における「20世紀農業」の形成を論じる。ここでは世界恐慌や世界大戦を背景とした農業部門の国家統合と深く結びつきながら、「農業の工業化」過程の分化が進行したことに着目する。同時に、そのさいには農業・農村問題のありようから、当該期の歴史問題(社会主義のスターリニズム、ニューディールのもとでのレイシズム、ドイツ・ナチズム)を再考するという視点も重視する。
 全体として、歴史的な起源をたどることによって、現在の農業・食料・環境をめぐるさまざまな問題が相互にどのように結びついているか、また、資本や国家のありようといかに結びつくのか、その構造を浮かび上がらせるのが本講義の狙いである。
到達目標 ・国際的な農業・食料・環境問題を理解する上で必要不可欠な農業・農村史の基礎的な素養を習得する。
・国民国家史の枠組みではない、グローバル視点の農業史とはどのようなものかを理解し、それを発展的に考察できる知的態度を身につける。あわせて農業史の研究課題がどこにあるかを知る。
・農業史的な視野から、現代日本と世界の農業・食料・環境問題を論じることの重要性を理解する。
授業計画と内容 ・全部で3部から構成されるが、毎回の講義は下記のプランに従い、一つのトピックについて講述する。(第7回と第14回は講義内容の復習と小レポートの時間とする)
第1回:講義概要
 <第I部:近代農業の「原型」形成-イギリス帝国を中心に―>
第2回:イギリス農業革命の経験―近代農業の起点―。
第3回:ハイファ―ミングのイギリス農業―「窒素」をめぐる近代史―
第4回:パクス・ブリタニカの世界農業と環境問題―アメリカを中心に―
 <第II部:世紀末の転換―ドイツを中心に(1873-1914)―>
第5回:農業大不況と「農業問題」の成立 ―農業・農民の国民化(1)―
第6回:ドイツ農業のポーランド人問題   ―農業・農民の国民化(2)―
第7回: ★小レポート(1)
 <第III部:20世紀前半:国家統合と「工業化」戦略―ソ連・アメリカ・ドイツ(1914-1945)―>
第8回:スターリニズムの成立と農民 ―ソ連の農業集団化―
第9回:大恐慌・ダストボールとニューディール農政の成立―中西部を中心に―
第10回:南部小作問題とNew Deal農政―プア・ホワイトと人種問題―
第11回:ドイツ農村社会におけるナチズムの形成―農業労働者の視点から―
第12回:第三帝国の戦時農業・食糧政策―市場統制・食糧自給政策・資源収奪―
第13回:戦後世界の農業展開 ―農業集団化・共通農政・(アグリビジネス)―
第14回:★小レポート(2)
第15回:フィードバック。
成績評価の方法・観点 ・出席10回以上を必須要件とする。
・成績評価は、出席などの平常点(10%)、小レポート2回(計40%)、期末レポート(50%)でとする予定。
・評価基準及び方針については、当該年度農学部学生便覧記載の「評価基準及び方針」による。
履修要件 特になし
授業外学習(予習・復習)等 ・初回講義時に参考文献の一覧を示すので、自らが問題関心を刺激されたテーマについては関連文献を系統的に読むようにすること。その成果を2回行う小レポートや、さらには期末レポートに反映させてほしい。