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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 工学部 物理工学科 工業数学F2(機:学番奇数)

工業数学F2(機:学番奇数)

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科目ナンバリング
  • U-ENG25 32065 LJ75
  • U-ENG25 32065 LJ55
開講年度・開講期 2020・前期
単位数 2 単位
授業形態 講義
対象学生 学部生
使用言語 日本語
曜時限 火2
教員
  • 加納 学(情報学研究科 教授)
  • 大塚 敏之(情報学研究科 教授)
授業の概要・目的 フーリエ解析とその応用について講述する.フーリエ級数,フーリエ変換,およびラプラス変換は,工学諸分野において必須の基礎知識である.本講では,工学的応用の立場から,これらの基礎事項を解説する.(原則,前半を加納,後半を大塚が担当する)
到達目標 フーリエ級数展開,フーリエ変換,およびラプラス変換の基礎を理解し,道具として使えるようになること.
授業計画と内容 第1回 フーリエ解析って?
最初に,本講義の目的や進め方について説明する.続いて,フーリエ解析を学習する上で必要になる基礎知識(三角関数の公式や直交性など)を復習すると共に,フーリエ変換の応用例を紹介する.

第2回 フーリエ級数に展開する
周期関数のフーリエ級数展開などについて述べる.一般的なフーリエ係数の導出方法の他,偶関数や奇関数という性質を利用した導出方法,フーリエ余弦級数展開やフーリエ正弦級数展開についても説明する.

第3回 フーリエ級数を複素形式にする
複素フーリエ級数とその微積分,さらにスペクトルについて述べる.三角関数と複素数を関連づけるために,オイラーの公式やド・モアブルの公式が活躍する.

第4回 フーリエ級数を極める
一様収束,項別積分,項別微分などの基礎的事項について解説し,フーリエ級数の各点収束,ギブス現象,最終性などについて述べる.ベッセルの不等式やパーシバルの等式も紹介する.

第5回 フーリエ変換を操る
フーリエ積分から,フーリエ変換とフーリエ逆変換を導く.連続スペクトルと離散スペクトルを紹介する.さらに,フーリエ余弦変換とフーリエ正弦変換,フーリエ変換の性質について述べる.

第6回 線形システムを解析する
線形システムについて述べ,フーリエ級数展開を用いて線形微分方程式を解く方法を説明する.さらに,線形システムのインパルス応答と,そのフーリエ変換である伝達関数について説明する.

第7回 前半のまとめ
前半の講義内容(フーリエ級数展開やフーリエ変換)のまとめを行う.

第8回 パーシバルの等式とその応用
時間信号をフーリエ変換によって周波数で表したとき,信号の「エネルギー」も周波数で表すことができる.その表現を与えるパーシバルの等式を示し,周波数ごとのエネルギー密度に相当するエネルギースペクトルの概念を導入する.さらに,エネルギースペクトルのフーリエ逆変換として自己相関関数を定義し,その意味や応用を述べる.たとえば,未知の線形システムに適当な雑音を入力して出力を調べると,そのシステムの特性が分かってしまう.【PandA課題出題予定】

第9回 偏微分方程式って?
偏微分方程式とは複数の独立変数(たとえば時刻tと位置x,y,z)を持つ未知関数の微分方程式であり,弾性体や流体などの運動を記述する際に現れる.また,意外かもしれないがフーリエ解析の重要な応用対象でもある.ここでは,偏微分方程式の基本的な用語や分類をまとめる.とくに,線形偏微分方程式で成り立つ「重ね合わせの原理」はきわめて重要な性質である.【PandA課題出題予定】

第10回 波動方程式の解と物理的解釈
代表的な偏微分方程式として,弦の振動を記述する波動方程式を取り上げ,まずは方程式をにらんで発見的に解いてみる.そして,解の数式が,波の進行など物理現象と対応していることを確かめる.【PandA課題出題予定】

第11回 波動方程式をフーリエ級数で解く
波動方程式では重ね合わせの原理が成り立つので,無限個の波(正確には振動モード)の重ね合わせとして解を表すことができる.これはまさにフーリエ級数にほかならない.さらに,それぞれの振動モードは,空間的な振幅の分布と,時間的な振動とで表現される.そのような解を見つけるための「変数分離法」を紹介し,得られた解の意味を考える.【レポート出題予定】

第12回 ラプラス変換って?
発散する関数にも使えるようにフーリエ変換を少し修正したものがラプラス変換である.変換できる関数が制限されず,かつ,導関数のラプラス変換が特別な性質を持つため,ラプラス変換は意外にも常微分方程式を解くのに使える.常微分方程式は工学のあらゆる分野に現れるので,ラプラス変換はきわめて有用である.ここでは,ラプラス変換の定義と性質をまとめる.【PandA課題出題予定】

第13回 ラプラス変換で常微分方程式を解く
常微分方程式をラプラス変換すると,未知関数のラプラス変換に関する1次方程式になる.したがって,未知関数のラプラス変換は驚くほど簡単に求まってしまう.あとはラプラス逆変換さえ求めればよい.そこで,ラプラス逆変換の計算方法を述べ,その後で実際に常微分方程式を解いてみる.意外にもラプラス逆変換は複素関数と関係がある.【レポート出題予定】

第14回 離散フーリエ変換と高速フーリエ変換
現実の機械や電子機器において信号を計測する際には,コンピュータを使って一定時間間隔でデータを取得する.つまり,実際に測れるのは時間関数そのものではなく測定値が一定間隔で並んだ「時系列」である.そのため,フーリエ変換の代わりに「離散フーリエ変換」を計算することになる.ここでは,離散フーリエ変換の定義と性質をフーリエ変換と対比させながら述べ,その性質をうまく使って計算を効率化する高速フーリエ変換のアルゴリズムを紹介する.【PandA課題出題予定】

第15回 学習到達度の確認
講義全体を通しての学習到達度を確認する.
成績評価の方法・観点 ・前半(加納担当)と後半(大塚担当)を各々50点満点とする.
・前半については,期末試験(30点)とレポートと宿題(20点)により評価する.
・後半については,期末試験(40点)とレポートと宿題(10点)により評価する.
・レポートと宿題については到達目標の達成度に基づき評価する.
履修要件 複素数および微分積分学に関する知識を前提とする.
授業外学習(予習・復習)等 予め教科書に目を通してくること.また,授業中に復習のための宿題を課す.
教科書
  • フーリエ解析(理工系の数学入門コース6), 大石進一, (岩波書店), ISBN:978-4000077767
関連URL
  • http://manabukano.brilliant-future.net/lecture/appliedmathF2.html