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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 工学部 工業化学科 プロセス制御工学

プロセス制御工学

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科目ナンバリング
  • U-ENG27 37048 LJ61
  • U-ENG27 37048 LJ76
開講年度・開講期 2020・前期
単位数 2 単位
授業形態 講義
対象学生 学部生
使用言語 日本語
曜時限 水2
教員
  • 大嶋 正裕(工学研究科 教授)
  • 外輪 健一郎(工学研究科 教授)
  • 金 尚弘(工学研究科 助教)
授業の概要・目的 プロセス制御とは,化学産業や鉄鋼産業などで使われている製造プロセスを目的通りに動作させる技術である.温度や圧力などのプロセス変数を制御するためには,プロセスの動特性(入力変数を変化させたときに出力変数がどのように変化するか)を知っておく必要がある.その上で,制御したい変数を希望通りに変化させるために,どのように入力変数を変化させるべきかを決める必要がある.
本講義では,まず,プロセスの動特性を伝達関数を用いて数学的に表現する方法について講述する.次いで,プロセスを希望通りに動作させるために,どのような制御システムを構築する必要があるか,その設計法を含めて解説する.また、MatlabならびにSimulinkを使った制御シミュレーション計算機演習を行い、理解を深める。
到達目標 1)対象プロセスの動的モデルを作成できること,2)制御対象が与えられたときに,適切な制御系(特にPID制御系)を設計できるようになること,3)制御系の特性を解析できるようになること.
授業計画と内容 1.プロセス制御の概要と基本設計ステップ,1回
具体例を交えながら、プロセス制御の役割とその重要性について述べる。次いで、フィードバック制御とフィードフォワード制御の概念と制御系の構成要素について解説する。また、それらの制御をプロセスに適用していく際の問題点について、プロセス制御システム設計のステップを順次追って説明する。

2.プロセスモデル,1回
よい制御系を構築するには、まず制御対象の動的な挙動を把握する必要がある。ここでは、簡単な化学プロセスを例にとり、物質および熱収支式を微分方程式で表現する方法、その微分方程式を定常点まわりでテーラ展開を使って線形化する方法について述べる。

3.ラプラス変換と伝達関数、過渡応答,1回
まず、ラプラス変換について復習する。続いて、物質収支・熱収支から得られた微分方程式を定常点まわりでテーラ展開し、線形化した方程式をラプラス変換することによって、プロセスの入出力関係を表す伝達関数が導けることを示す。次いで対象プロセスに加えたステップ入力からプロセスの動的挙動を近似する方法を説明する。

4.動的特性と伝達関数のMatlab演習,1回
MatlabならびにSimulinkの基本操作を説明し、それらのソフトを使って、プロセスが1次遅れ、2次遅れ、一次遅れ+無駄時間などの代表的な伝達関数で表現できる場合の過渡応答の求め方を説明し、演習を行う。続いて、与えられた対象プロセスの物理モデル構築から動特性のシミュレーションまでの一連の過程の演習を行う。

5.PID制御,1回
プロセス制御において最も広く利用されているPID制御について、その特徴説明するとともに、PIDコントローラのパラメータの設定法を解説する。

6.制御系の特性,1回
伝達関数の極と安定性の関係について説明し、フィードバック制御系の基本的な性質と定常特性、安定性について解説する。

7.理解度,到達度調査,1回
6回までに学習したことの理解度を確認するための中間試験を実施する。

8.周波数応答,1回
正弦波入力を入れた際の十分時間が経過した後の入出力の挙動の関係(周波数応答)を解説すると共に、周波数応答と安定性の関係について説明する。また、各種フィルターについても説明する。

9.PID制御系の設計とPID制御の拡張,1回
IMCコントローラに基づくPIDパラメータの調整法、PID制御系の性能を更に向上させるために工夫されてきた、様々な改良型PID制御法について解説する。

10.PID制御と制御系の設計演習,1回
与えられた対象に対してモデル構築から制御パラメータの設定、さらにMatlab/Simulink上でのシミュレーションとシミュレーション結果に基づく制御パラメータの再設定まで、一連の流れに関する演習を行う。

11.カスケード制御と多変数プロセスの制御,1回
まず、カスケード制御について説明し、続いて2入力2出力系の制御について、制御ループ間の相互干渉とその非干渉化、および干渉指数について説明する。

12.多変数マルチループ系の制御演習,1回
2入力2出力系のマルチループ・フィードバック制御系をMatlab/Simulinkを用いて構築し、制御応答に関する演習を行う。

13.プロセス制御とハードウェア,1回
実プロセスを制御する際に必要となる様々なセンサー、伝送器、変換器、アクチュエータについて説明する。また、実装の際に使われる無次元化と比例帯の考え方について説明する。

14.PID制御系の設計-総合演習,1回
2入力2出力系の化学プロセスのマルチループ・フィードバック制御系を対象に、制御系設計に関する総合演習を行う。

15.フィードバック授業,1回
総合演習に関する質疑応答及び、講義全体に対する復習を行う。
成績評価の方法・観点 宿題,中間テスト,期末テスト、最終課題を総合的に判断して成績評価を行う.
履修要件 「微分積分学」および「線形代数学」を十分修得していることを前提とする.さらに,ラプラス変換を学習していることが望ましい.
授業外学習(予習・復習)等 制御系設計課題を課す。
教科書
  • 「プロセス制御工学」:橋本,長谷部,加納(著),朝倉書店 isbn{}{4254250312}
参考書等
  • 「プロセス制御システム」:大嶋(著),コロナ社 isbn{}{4339033146}
実務経験のある教員による授業
  • 分類:

    ・実際の化学プロセスの制御手法およびその理論を取り扱う授業科目

  • 当該授業科目に関連した実務経験の内容:

    ・実務経験はないが、実際の化学プロセスを対象として念頭におき、その制御技術を講述する授業