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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 理学部 生物科学系教室 発生生物学II 発生生物学II

発生生物学II 発生生物学II

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科目ナンバリング
  • U-SCI00 33714 LJ68
開講年度・開講期 2020・前期
単位数 2 単位
授業形態 講義
配当学年 3回生以上
対象学生 学部生
使用言語 日本語
曜時限 木2
教員
  • 上村 匡(生命科学研究科 教授)
  • 船山 典子(理学研究科 准教授)
  • 碓井 理夫(生命科学研究科 講師)
授業の概要・目的  ヒトを含む動物の一生を広く見渡し、胚が発生して成体へと至る過程、恒常性の維持、老化、次世代への影響、そして再生を対象とする。それぞれのライフステージで、あるいはステージをまたいで働く、栄養環境や感覚入力などへの適応機構を理解する。組織、器官、そしてボディーの成長やパターン形成を調節する機構を、シグナル分子の活性制御、共生微生物の働き、あるいは機械的な力の役割の観点からも講義し、未解決の問題にも注目する。さらに、教科書に載っていない新規形態形成機構、細胞が堅い物体を「産生、配置/運搬し、繋げて大きな構造を作る」機構を、カイメンと硬骨魚類の形態形成から講義する。加えて形態形成における自己組織化、環境に合わせ可塑的な成長を行う固着性動物の個体形成機構という従来のモデル動物とは異なる形態形成機構についても解説する。
 
 個々の事例の解説のみならず、分子遺伝学的手法、定量イメージング、生理学的、化学的、あるいは物理学的なアプローチ、そしてマルチオミックスなどの幅広い研究手法の基本を理解し、実験データを読み解くことにも力点を置く。
到達目標  初期発生から成体、そして次世代に至る動物の時間軸を意識し、基本的な概念を分子、細胞、組織、器官、個体、共生微生物に関する適切な用語(英語を含む)で説明できるようになる。さらにそれらを正しく使い、最新の研究成果や未解決の問題に関して具体的な質問を発し、互いに議論できるようになる。
授業計画と内容 第1回【本講義での「発生」】上村、船山、碓井
 本講義での「発生」とは、初期発生から成体の死に至る動物の一生を対象とするのみならず、再生も含むことを説明し、講義全般にわたる基本概念を概説する。また、講義日程と各回の内容を説明する。
第2回~第3回【モルフォゲンの作用機序および化学修飾による活性調節機構】上村
 モルフォゲンの分子的実体の証明と、その作用機序を定量的に解析する研究手法を解説する。また、脂質修飾によるモルフォゲンの活性調節機構が発見された研究の経緯を解説する。
第4回~第6回【栄養発生生物学 Nutri-developmental biology】上村
 動物を取り巻く主要な環境要因として栄養バランスと共生微生物に注目し、それらが成長、老化、あるいは次世代の健康に与える影響と、動物の側の適応メカニズムを解説する。講義の進め方について適宜、指示をして、受講者の予習ができるように配慮する。
第7回~8回【非対称分裂と平面内細胞極性】碓井
 細胞の多様性を生み出す非対称分裂と、組織平面内での細胞極性形成のメカニズムと未解決の問題を解説する。
第9回【環境適応の神経機構】碓井 
 動物は、変転する環境に適切に順応することで個体の生存をはかる。この環境適応を支える神経機構について、可塑的な神経回路の実例を挙げつつ概説する。
第10回【メカノバイオロジー(機械的な力による発生の制御)】上村
 モルフォゲンに代表される化学的なシグナルの対極として、機械的な力による発生の制御機構を解説する。
第11回~第12回【自己組織化】船山 
 自己組織化の定義及び、動物の模様、器官形成、個体形成などにおける自己組織化機構の概要を解説する。
第13~第14回【細胞が堅い物体を操作し大きな構造を構築する新規形態形成機構】船山 
 細胞集団の変形というこれまでの形態形成機構とは一線を画する、動物の新たな形態形成機構の概念を、初期発生で扱う胚より大きな構造を構築する二つの形態形成現象と共に解説する。
第15回【フィードバック】
履修要件 特になし
授業外学習(予習・復習)等 授業中に配布する資料や紹介する文献を読むことによって、復習するとともに、次の授業への備えとする。
教科書
  • Molecular Biology of the Cell (第6版)2014 , Bruce Albertsほか, (Garland Science), ISBN:9780815344643
参考書等
  • 授業中に適宜紹介する。