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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 理学部 化学教室 化学統計力学 化学統計力学

化学統計力学 化学統計力学

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科目ナンバリング
  • U-SCI00 33610 LJ60
開講年度・開講期 2020・後期
単位数 2 単位
授業形態 講義
配当学年 3回生以上
対象学生 学部生
使用言語 日本語
曜時限 火1
教員
  • 谷村 吉隆(理学研究科 教授)
授業の概要・目的 1000万種以上ある分子がアボガドロ数個レベル織りなす化学現象は、その統計的性質を抜きにして理解することは不可能である。有機超電導物質、たんぱく質折りたたみ、光合成の電子移動反応等、化学現象は物理学的な問題の宝庫であるが、化学において物理原理は単に過程を解析する者だけでなく、新たな物質を合成する者としても不可欠なものである。特に統計力学は化学や物理だけではなく、社会学や経済学まで幅広い適用範囲を持ち、問題解決能力を重視する理学を学ぶ者にとって、規範になる考え方が多い。本講義は化学や生物過程を解析するという実践的な立場から、比較的簡単な問題を例に、汎用性のある統計力学の理念を説き,そこから派生される自由エネルギー面や相転移などの概念を説明する。
到達目標 自由エネルギーやエントロピーなど統計力学の基礎的な考え方をマスターし、様々な問題に適用する能力を身につける。
授業計画と内容 以下のような課題について、1課題あたり3週の授業をする予定である
1. 状態密度とエントロピー
 1.1 状態数と状態密度
 1.2 状態数(統計的重率)、状態の張る空間、内部エネルギー 
 1.3 ボルツマンの関係式とエントロピー
 1.4 熱力学的におけるエントロピー
  1.4.1 カルノーの原理
  1.4.2 統計力学とエントロピー
 1.5 マイクロカノニカル分布
  1.5.1  N個の調和振動子系
  1.5.2  N個の二準位系
2. 分配関数
 2.1 カノニカル分布
 2.2 分配関数と熱力学量
 2.2.1 調和振動子系の分配関数と熱力学量
 2.2.2 二準位系の分配関数と熱力学量
3. 自由エネルギー
 3.1 自由エネルギーの復習
  3.1.1 ヘルムホルツの自由エネルギー(TとVの関数), F
  3.1.2 ギブスの自由エネルギー(TとPの関数), G
  3.1.3 体積と圧力の自由エネルギー, J
 3.2自由エネルギー面
  3.2.1 マーカスの電子移動理論
  3.2.2 ランダウの相転移理論
4 古典系と量子系の分配関数と熱力学量
 4.1 N個の粒子系
  4.2 体積Vの箱の中にあるN個の自由粒子系
  4.3  量子力学における分配関数
  4.4 箱型ポテンシャル内の“1つの粒子”の分配関数
  4.5. 混合気体
  4.6 回転系(rotator system)の分配関数
   4.6.1 回転子(量子版)
   4.6.2 回転子(古典版)
   4.6.3 電場中の双極子(古典版)
  4.7 2原子分子系の分配関数
5. 大正準集
 5.1 化学ポテンシャル
 5.2 Bose・Einstein統計とFermi・Dirac統計
 5.3 熱力学量
履修要件 1回生の理論化学I,IIを履修しているか、あるいは1、2回生レベルの熱力学、量子力学を理解している事が望ましい。
授業外学習(予習・復習)等 授業中出す演習問題を必ず解いておくこと。
教科書
  • 講義録をhttp://theochem.kuchem.kyoto-u.ac.jp/tanimura/lectures/にアップデートしていく。
参考書等
  • 統計力学, 久保亮五, (共立出版),
  • Theory of thermodynamics, R. Waldram, (Cambridge University press),
  • 生化学の物理的基礎, ベルゲソン, (シュプリンガー・フェアラーク), ISBN: ISBN:4-431-71033-7