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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 経済学部 専門科目Ⅰ 農業経済論

農業経済論

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科目ナンバリング
  • U-ECON00 20403 LJ43
  • U-ECON00 20403 LJ82
開講年度・開講期 2020・前期
単位数 2 単位
授業形態 講義
配当学年 2-4回生
対象学生 学部生
使用言語 日本語
曜時限 火4
教員
  • 久野 秀二(経済学研究科 教授)
授業の概要・目的 日本農業はとくに1980年代半ば以降、「国際競争力」や「効率化」の名のもとに、その生産基盤を大きく掘り崩されてきた。極端なまでに低い食料自給率、近年の食の安全性をめぐる混乱、そして農村・山間部の疲弊は、その必然的な帰結である。農業は本来、安定した食料供給という重要な経済価値の担い手であるだけでなく、地域経済の活性化や高齢者・女性の雇用創出をもたらし、国土・水・生物多様性・アメニティの保全と涵養といった生態環境価値、さらに社会的・文化的価値を生み出す「多元的価値産業」であるとされる。そこでは、市場原理だけでは適切に処理することのできない外部経済・外部不経済への視点が欠かせない。農業経済学が一般経済学諸理論の単なる応用問題ではありえず、つねにフィールド研究や政策研究との接合、社会学や農学、環境科学との接合を要求されてきたのはそのためである。そして実際、農業政策がつねに「農業保護」を基本としてきたのも、WTOやFTA/EPAを通じて農産物貿易の「自由化」を推進する米国等の先進輸出国自身が国内では手厚い農業保護政策を続けているのも、農業問題を経済(資本)の論理だけで処理しきれないことの傍証である。本講義では、農業・食料をとりまく諸問題の現状分析を中心に据えるが、その際、①産業論と政策論の両面から、②歴史的展開過程(縦軸)の中に相対化しながら、そして③国際比較(横軸)によって産業構造と農業政策のあり方を相対化しながら、農業・食料問題にアプローチすることに心がける。
到達目標 経済学が見落としがちな、経済(市場)と政治(政策)と社会(生活世界)のリアリティを、農業と食料を切り口に、批判的に考察する能力を養う。また、ナショナルとローカルの問題をグローバルな枠組みの中で、現代の問題を歴史の流れの中で捉える能力を養う。
授業計画と内容 「農業と経済」編集委員会監修『新版・キーワードで読みとく現代農業と食料・環境』昭和堂、2017年)を参考書として用いながら、以下の内容に沿って授業を行う。
 1. 農業・食料問題の所在
 2. 農業経済学の分析視角
 3. 農業・食料問題の歴史的展開
 4. 農業経営の構造変化:家族経営と構造政策
 5. 農業市場の構造変化:フードシステムとアグリビジネス
 6. 農産物価格の理論と政策:欧米編
 7. 農産物価格の理論と政策:日本編
 8. 世界と日本の食料問題:食料安全保障と食料主権
 9. 世界と日本の食料問題:農業生産力とバイオテクノロジー
 10. WTOとTPP:国際政治経済学の分析視角
 11. 都市と農村の関係
 12. オルタナティブな農と食をめぐる取り組み①
 13. オルタナティブな農と食をめぐる取り組み②
 14. 総括と捕捉
  ※ 期末試験
  ※ フィードバック:期末試験の講評
成績評価の方法・観点 期末試験での評価を基本とするが、途中でレポート課題を課す場合がある。その場合は、期末試験60%、その他40%で評価する。
履修要件 特になし
授業外学習(予習・復習)等 授業で取り上げるテーマに関連した論文や報告書、ウェブサイト等をその都度指示するので、予習・復習に活用すること。
参考書等
  • 新版・キーワードで読みとく現代農業と食料・環境, 「農業と経済」編集委員会監修, (昭和堂), ISBN: ISBN:9784812216149