コンテンツに飛ぶ | ナビゲーションに飛ぶ

  • 日本語
  • English

テキストページ3

第2回「京大おもろトーク:アートな京大を目指して」 『京大解体』 第2回「京大おもろトーク:アートな京大を目指して」 『京大解体』
2015年7月30日(金)

司会:NTアソシエイツ取締役 中津良平先生(以降敬称略、司会)
パネリスト:美術家 森村泰昌氏(以降敬称略、森村)
京都大学人間・環境学研究科教授 酒井敏氏(以降敬称略、酒井)
京都大学農学部資源生物学科4回生 大塚亮真氏(以降敬称略、大塚)
大塚
京大農学部4回生の大塚亮真と申します。
よろしくお願いします。皆さん改めましてこんばんは。今日はよろしくお願いします。
先程ご紹介していただいたんですけど、後ろの方に僕が撮ったゴリラの写真が展示されてまして、これを入った時にちゃんと見ていただいたという方手を上げていただいてよろしいですか。まぁそうですよね、だいたい2割ぐらいの人が、見ていただいたということなんですけども、今回の展示は左側から順に2枚ずつ同じゴリラのちょっと違った表情を並べるようにしました。ゴリラは人間が十人十色というようにそれぞれが、そのゴリラ自身も個性的な顔をしていますし、その時場所によって色々な表情をします。そのあたりを気にして今回写真を選びましたので、お帰りの際にでも見ていただけたらと思います。
簡単に自己紹介をします。僕は小学校低学年の時からゴリラにずっと魅了されてきていまして、今、写真家を目指しながら、人とゴリラの関係学とか保全活動みたいなことを学んでいきたいなと思っています。
京大解体というテーマがありますけども、先ほど覚醒紛争という話がありましたが、僕らの同年代の世代にはそういったイメージがあまりないと思うんですね。字面のそのままの意味で、京大のイメージを白紙にして新しい京大のイメージを作っていくことだと思います。じゃあ、京大のイメージとはなんだろうということで、2ちゃんねるとかNAVERまとめとかで京大のイメージを見て見たらですね、自由とか、変な人が多いとか、ノーベル賞とか、ゴリラもありますけども、中には奇人変人気取りとかいう辛辣な意見もあったりして以外とまとめてるんじゃないかなと思うんですけど、こういうようなイメージがありました。
僕にとっての京大のイメージとはなんだって言いますと、これ実家から引っ張り出してきたんですけど、

(大塚さんの小学校の時の自由研究の写真)

小学校の時の自由研究ですね。ゴリラについてっていうんですけど、絵の才能がないなっていうのは一目でわかると思うんですけど、ていうのをやっていました。なぜゴリラかということをやっていたか、僕も最近こういうの書いてたって思い出したんですけど、下の方にゴリラは絶滅の危機にある動物なので、役にの字が投になってますけど、ということを言ってます。今もやっていることは大して変わらないんだなぁという感じで、12,3年前から同じようなことをやっているという感じです。
それで、自分にとっての京大のイメージというのはゴリラ、あるいは山極先生でしかなかったということです。
ではなぜ京大に入ったのに、生態学的な研究をせずに写真家をやろうとしているのかということで、これが京大でアートをやる意味を考えた時、一つの事例としてみていただけたらいいなと思うんですけど、僕は農学部に在籍していまして、結構割と実学的で目的がわかりやすいような学問を普段は学んでました。よく山極さんの研究室とかも遊びに行かせてもらってたんですけど、今いらっしゃらないのでこういうことを胸を痛めずに言えますが、ちょっとですね、僕は面白いんですけども、その目的ってなんなんだろうということにつまづきまして、霊長類学とか人類学とか文化的学問がどうやったら社会に還元されていくんだろうというということに疑問を持ちました。
霊長類学や人類学ってなんのためにあるんだろうとか、そもそも学問ってなんのためにあるんだろうとか、これ上野動物園のももかちゃんというゴリラなんですけど、こういう風に悩みました。

(悩んでいるような表情を浮かべるゴリラの写真)

悩んだ結果普通は現実逃避をしますよね。多くの大学生の皆さんはそこでなやむと考えることをやめてしまうんじゃないかなと思います。いろいろなことをやりまして、いろいろ売り込みとかもしてですね。写真家になろうと思っていろんな写真を撮ったんですけど、これはある人に、ある有名なファッションデザイナーの方に言っていただいたことで、いい写真だけど、響いてこないんだよねっていう風に言われました。じゃあ、この響いてくるってなんだろうという風に考えて、自分の写真にはおしゃれだったりカッコいいというのは求めていたんですけど、コンセプトを決めていなかったし、なんのためにその写真を撮るのかということが欠如していたということに改めて気付きました。それで、自分が本当に撮りたいものはというと、ヤパッパリ自分の人生の中で、非常に大きなウエイトを占めていたゴリラだろうということになります。
それでこうやっていろいろ勉強し直しますと、先ほどよく目的がわからないと言っていたことがですね、わからないけど、でも勉強しなおすとめちゃくちゃ面白いということに気付いたんですね。ここのなんで面白いのか、なんでゴリラが魅力的なのかっていうことを探すためにも今後写真を撮っていきたいなと思っているんですけど、とにかく、ゴリラを撮っている、みている、考えていると、すごい胸がドキドキするんですよね。それと同時に安心感も与えてくれるというような存在なんです。
この感動であったり面白さというものを写真を使ったら表現できるんじゃないかということで、ゴリラ展というのを去年の11月に、学祭でやってみました。ゴリラの魅力を伝えたいということで、学問とか保全活動の入り口になっていただければいいなと思いまして、写真展ではなくてインスタレーションという形をとりました。写真は出すんですけど、右奥の方で、霧の彼方にっていゴリラ映画を上映して、ゴリラの音楽も、既成のものなんですけど、流しながら、写真を見ていただくということをやりました。一応SNSのTwitter上で、このくらい(3500)リツイートがあって、2000人ぐらいの人に来ていただいたという、グッズ販売とかもやったりしました。将来的には、視覚や聴覚だけじゃなくて、ゴリラの匂いとかゴリラが食べているものとか、そういうものを含めて、五感に訴えるようなゴリラ空間を作りたいと思っています。それが僕の夢ですね。
大塚亮真氏
大塚
ちょっと話は戻りますけど、京大のアートってじゃあどんな、京大でアートをやる意味はなんなんだろう。京大には面白い人であったり研究っていうものがたくさんあふれていると思うんですよね。さらにそれを表現したいっていう内なる本能的なエネルギーのものも、いっぱい潜んでると思います。それを誰もが面白いぞと、わかりやすいというのは違うかなと思いかけているんですけど、わかりやすくなくても面白いっていう風に思っていただいて興味を持っていただくということが大事なんじゃないかなと思います。難しく言うと学問と社会を結びつけるような役割があるんじゃないかなと思います。ここを大学内だけじゃなくて京都市中あるいは日本中に広げて、ゲリラ的に、ポンポンといろんな場所で、こういう活動が起きていたら面白いんじゃないかなと思います。
それでこの、Student Art Lab.を今後立ち上げようと思っていまして、気付いた方もいるかもしれませんが、SAL(さる)っていう。ここまでゴリラゴリラと言って来てさるかよと言われてしまいそうですけども、自主ゼミですね。京都大学は自学自主がモットーということで、芸術系の自主ゼミをやってみようと、将来的にちゃんと活躍したいっていう人達で集まって、ただその人たちは技術も何も持っていなくて、これからみんなで学んでいこうという感じですね。学問とちゃんと両立させて、お互いに活きていくようなことを考えています。
今後の課題というか、学生から大学の側に聞きたいことなんですけど、例えば、環境のことで聴きたくなってしまうので、実践的な講義はこれから増えていくんだろうか、とかその芸術系の、美大に授業を聞きに行ったりとかが今後できるようになっていったらいいなぁと思っていまして、それを他の学生の皆さんの意見も聞きたいなという感じです。これは一つの提案にすぎませんので、もっともっと多様性があるはずです。これをしっかり議論していけたらいいなと思っています。
最後に宣伝だけ、来年2月の21日から28日にデザインウィーク京都というイベントがありまして、その一環で、ゴリラ展2016をやります。僕は卒論を書かなくても卒業できるという素晴らしい学科にいますので、これは卒論を書かずに卒業制作という形で出します。場所未定、資金なし、もちろん単位も出ませんということで切羽詰まってますので、ご相談乗っていただける方いたらよろしくお願いします。ウガンダとルワンダという国に11月行ってきまして、野生のマウンテンゴリラを初めて見に行きます。そこで撮った写真だったりとか、感じたことなんかを、こういう場所に行って写真を撮ってくるんですけど、それを何か形にできたらいいなと思っています。詳細は僕がやってるInstagramのGoristagramというやつですね、発信しますのでぜひ、そちらを見てください。ありがとうございました。
司会
お二方、今の発表に対してダイレクトに質問があればどうぞ。
森村
大塚さん、いっぱい聞きたいことやら色々あるんですけど、それは置いといて、ゴリラ写真関係で、お友達っているんですか。
大塚
友達ですか、基本的には一人なんですけども、この分野としては、まぁこれは友達というか、先生のような方が、いらっしゃいまして、ゴリラの絵しか書かない画家さんがいらっしゃってその方と一緒に動物園を回ってということはします。
森村
素敵だと思います。