現代の大学・大学生論A

授業の特色
現代の大学、大学生問題は、学生諸君にとっては単なる知識や一般的問題としてはすまされない我が身の問題のはずです。この授業では、現代の大学、大学生問題を歴史的知識とともに考えてもらうことを目的としています。

 

授業の紹介
大学の誕生、青年、大学生の誕生といわれる明治以来の歴史的概観をもとに、現代の大学、現代の大学生を理解する授業です。授業の目的は、歴史的な知識を詰め込むことではなく、歴史的視点をもって現代を考察することができることにあります。

講義詳細

開講部局名
全学共通科目
使用言語
日本語
教員/講師名
溝上慎一 (助教授)
西山伸 (助教授)

シラバス

教員
溝上慎一は高等教育研究開発推進センターの助教授で、専門は自己形成論、青年期論、大学教育論である。全学共通教育では「現代の大学・大学生論」を担当し、大学院では教育学研究科で「高等教育開発論」を担当している。研究は10本の学会誌レフリー論文と8冊の単著・編著、22本の章論文、ほか紀要、報告書で刊行されている。所属学会は、日本心理学会、日本教育心理学会、日本青年心理学会、大学教育学会、American Psychology Association、Society for Adolescent Researchなど9つに所属しており、日本青年心理学会では編集委員、International Conference on the Dialogical Selfでは企画委員も務めている。
授業の概要・目的
全体的なコーディネートを溝上がおこない、授業は西山と溝上が交代して進めていきます。具体的には、明治の帝国大学ならびに京都帝国大学創立から第二次大戦期、その後の新制大学化、大学紛争までを西山が担当し、大学紛争以降現代までの大学改革の様相、それにまつわる大学生の学ぶ姿や生き方の問題を溝上が担当します。なお、京都大学の学生諸君に向けての授業であるから、京都大学や京大生に関する内容をできるだけ中心に据えて、一般的な大学、大学生の姿を概観したいと考えています。
授業計画と内容
第1回 授業のイントロダクション 溝上・西山
第2回 帝国大学の始動と京都帝国大学の創立 西山
第3回 国家と大学 −滝川事件− 西山
第4回 戦時中の大学 西山
第5回 出兵する大学生 −「学徒出陣」− 西山
第6回 敗戦後の大学改革と京都大学 西山
第7回 大学紛争とその背景(2) 西山
第8回 現代の大学・大学生を理解するための問い 溝上
第9回 前文脈としての大人社会の力(1) 溝上
第10回 前文脈としての大人社会の力(2) 溝上
第11回 1970〜1980年代の若者文化の隆盛 溝上
第12回 1990年代以降の大学、大学生 溝上

 

第8〜12回(溝上担当5回)講義。ただし、授業終了直前にコメント、感想文を書かせ、それを次の授業冒頭でフィードバックする。
成績評価の方法・観点
授業終了後のコメント、試験結果で総合的に判断して評価
教科書・参考書等
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