化学統計論1

授業の特色
主として凝縮系における化学反応の量子統計力学的な取り扱いについて解説する。学部レベルの基礎事項と最新の原著論文との間のギャップを埋める内容を提供する。

授業の紹介
身近な化学反応の多くは液相、固相、生体環境などの凝縮相で起こる。分子集合体の振舞いを記述するには、統計力学的な取り扱いが不可欠となる。気相中の単分子反応であっても、複雑な構造を持つ多原子分子であれば、統計性が重要となる。本講義では、化学反応の古典および量子統計力学的な取り扱いの基礎を概説する。

講義詳細

年度
2007年度
開講部局名
理学研究科
教員/講師名
安藤耕司(理学研究科 准教授)

シラバス

授業計画と内容

  • 第1回 統計力学の基礎、モンテカルロ法

  • 第2回 液体論の基礎

  • 第3回 分子動力学における温度と圧力

  • 第4回 微視的な反応速度論

  • 第5回 凝縮系における動力学

  • 第6回 遷移状態理論への補正

  • 第7回 時間依存の量子力学

  • 第8回 フェルミの黄金則、時間相関関数形式

  • 第9回 スペクトル形状、運動による尖鋭化

  • 第10回 量子リウヴィル方程式、縮約密度演算子

  • 第11回 マスター方程式、ウィグナー分布関数

  • 第12回 ポテンシャルエネルギー面、非断熱遷移

  • 第13回 経路積分法

成績評価の方法・観点
出席(毎回、一分間評価票 onemineval.pdf を記入して提出)とレポートによる。
授業外学習(予習・復習)等
レポート課題:
本講義で学んだ内容(および自分の研究テーマ)に関連する原著論文または総説を読み、整理して報告せよ。
教科書・参考書等
講義ノート中で適宜引用する。
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