自然現象と数学
授業の内容
物理現象のみならず、自然現象や社会現象など、様々な事象の解析において重要な役割を果たす微分・積分について、現実問題への適用への橋渡しを意識した数理リテラシーの立場から学習する。すなわち、現実問題において至るところで微分方程式が現れる様子を学習した後、基本的な現象、もしくは、複雑な現象の一部分をなすサブシステムを記述する上で普遍的に現れると言っても過言ではない、1階・2階の線形常微分方程式を取り上げ、解の性質、解法、解の物理的意味について学ぶ。とくに、解の物理的意味については、交流電気回路における回路素子の複素領域表現に基づく代数的な解釈が可能であることを学び、複素領域での解析の有用性についても言及する。
講義詳細
- 年度
- 2007年度
- 開講部局名
- 全学共通科目
- 使用言語
- 日本語
- 教員/講師名
- 天野 晃(情報学研究科 准教授)
北野 正雄(工学研究科 教授)
佐藤 亨(情報学研究科 教授)
長崎 百伸(エネルギー理工学 准教授)
久門 尚史(工学研究科 准教授)
和田 修己(工学研究科 教授)
シラバス
開講年度・開講期 | 2007 | 対象学生 | 学部1回生 |
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教員 | 天野 晃(情報学研究科) 北野 正雄(工学研究科) 佐藤 亨(情報学研究科) 長崎 百伸(エネルギー理工学) 久門 尚史(工学研究科) 和田 修己(工学研究科) |
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授業の概要・目的 | ・電気回路と微分方程式( 2~3 回 ) 抵抗、コイル、コンデンサおよび電源から構成される電気回路の電圧・電流の時間的変化が、微分方程式で表されることを学ぶ。そして、すでに学んだ単振動をはじめとする様々な微分方程式が、電気回路における微分方程式と同様の形であることを確かめ、電気回路に関する微分方程式についての知識を身につけることで、そのアナロジーを様々な現実問題に適用可能であることを学習する。 ・微分方程式と過渡現象( 4~5 回 ) 基本的な現象、もしくは、複雑な現象の一部分をなすサブシステムを記述する上で普遍的に現れると言っても過言ではない、1階・2階の線形常微分方程式について深く学習する。具体的には、斉次の微分方程式における一般解、強制項を有する非斉次の微分方程式の解ならびにその解法、過渡現象ならびに強制項に対応した定常状態の解とその物理的意味について学ぶ。 ・テスタを用いた微分方程式の実験( 2~3 回 ) 大きな容量を持つコンデンサの充放電をテスタを用いて実測し、その電圧・電流の変化を理論と比較する。 ・複素正弦波に基づく複素領域での解析( 2~3 回 ) 強制項が正弦波の場合の定常状態の解について、交流電気回路における回路素子の複素領域における表現といえるインピーダンスに基づき、代数的な解釈が可能であることを学ぶ。このことを通して、複素正弦波を用いた、あるいは複素領域での現象の解析が有用であり、それが広く行われていることについても言及する。 |
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授業計画と内容 |
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成績評価の方法・観点 | レポートの提出状況と内容 ・問題を自力で解くことが期待されています。 ・レポートは「報告書」ですから、丁寧に分かりやすく書くことが必要です。 ・TAとのディスカッションで理解度を確認します。 出席状況 |
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教科書・参考書等 | [教科書] 電気電子工学教室編「自然現象と数学」(工学部電気電子工学) [参考書] 奥村浩士: エース電気回路理論入門(朝倉書店) |