ILASセミナー:工学系アートのススメ, 2017

NEURO BABY “MIC”2000 土佐 尚子(情報環境機構)

授業の概要目的
このゼミでは、感情、意識、ノンバーバルな情報を扱ったコミュニケーションを テーマにアート&テクノロジー領域を研究、作品制作を行います。さらに、未来のコンピュータの不可欠なコミュニケーション能力である定量化できなかった個人の感情・意識・民族性・物語性といった人々に内属する文化の本質を表現し、文化の精神に触れるインターフェースを研究します。文化には、固有のまたは共通の形式があります。人間が歴史の中で行為や文法などの形で蓄えてきたものをモデル化し、ITを用いてインタラクティブな表現、文化理解体験をする方法を、「カルチュラル・コンピューティング」と定義します。 特に日本文化のコンピューティングに注目し、ほとんどコンピューティングの対象となって来なかった 1.日本の移ろいやすい気象・自然風土「もののあわれ」などの無常思想、「わび、さび」などの美意識 2.日本文化とアジア文化との関係性 3.神仏習合を根底とした文化構造 4.和歌、俳譜や能などの日本語独特の特性 5.日本的意匠(紋、織、色、型、能、歌舞伎)を研究します。

講義詳細

年度・期
2017年度・前期
開講部局名
全学共通科目
使用言語
日本語
教員/講師名
土佐 尚子(情報環境機構)

シラバス

開講年度・開講期 2017年度前期 授業形態 ゼミナール
対象学生 1回生 曜時限 火5
授業計画と内容
以下のような課題について、授業で研究、実習をする予定である。

1)脳内イメージと映像
漢字の脳内イメージ

2)漢字の背景の豊穣な文化
漢字には原初の祈念や欲望がある
漢字の世界観
文字本来の「力」

3)呪能をもつ漢字
甲骨文の誕生
甲骨文は神聖な王のためのもの
「 サイ」とは言霊の入れもの
サイから広がる漢字群

4)イメージと言語をつなぐ甲骨文字
漢字の成り立ちを現わす字源
古代は神話とともにはじまる
漢字の表意性と論理性
成績評価の方法・観点
作品課題、出席数、レポート
試験はしない
履修要件
アートや映像に興味があること、コンピュータを使って作品を作成することに関心があること、emailを送受信できる環境を持ち、自分のコンピュータを持っていること
教科書・参考書等
[教科書]
カルチュラルコンピューティング, 土佐尚子, (NTT出版),

[関連URL]
http://www.tosa.media.kyoto-u.ac.jp/index.j.html
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