環境形成論

授業の特色
講義内容に関する出席メールと返信メールによる双方向の授業。受講生に、社会への関心を呼び覚まし、それに対する考える力を養う。

授業の紹介
環境問題を考えるとき、社会に農業をどう位置づけるかが重要になる。本授業では、農業という側面から環境問題を考え、よりよい環境形成のためにあるべき社会構造を哲学的に考察していく。

講義詳細

年度・期
2004年度・後期
開講部局名
全学共通科目
使用言語
日本語
教員/講師名
柏 久(教授)

シラバス

授業の概要・目的
1.農業のおける物質循環
2.農業の多面的機能
3.地球環境と食糧
4.食料自給率の低下
5.農産物貿易
6.食糧安全保障論
7.食料と環境をめぐる哲学的考察
授業計画と内容
第1回 オリエンテーション
授業の進め方、授業の取り扱う問題について講義した
第2回 食料自給率をめぐる問題
食料安全保障論の前提になっている食料自給率について講義した
第3回 食生活の変化と環境問題
食料自給率の低下が食生活の変化と深く関わっていることとその環境問題への影響について講義した
第4回 畜産政策失敗の帰結としての農家と農村
食料自給率低下の最大の原因である飼料穀物の輸入について講義した
第5回 食料生産基盤としての農家と農村
日本の食料生産を担っている農家と農村について講義した
第6回 近代化の中の「むら」
封建制の時代に由来する「むら」について、日欧を比較しながらその歴史について講義した
第7回 「むら」社会のエートス
日本においては、「むら」のエートスが近代社会になっても残り、それが日本農業の構造を決定づけている点について講義した
第8回 基盤としての農業協同組合
官僚主導型農業構造の一翼を担う農業協同組合について講義した
第9回 骨格をなした食糧管理法
コメを核にして政(農林族)官(農水省)業(農協)が鉄のトライアングルを形成し、それを学界が正当化している日本農業の構造について講義した
第10回 コメの自由化と旧体制の揺らぎ
コメの自由化過程を見る中で、官僚主導型農業構造に揺らぎが見え始めていることについて講義した
第11回 よりよい環境形成のために
よりよい環境形成のために、日本農業の構造変革が不可欠であることを明らかにした
PAGE TOP