農村社会学
講義詳細
- 年度・期
- 2012年度・前期
- 開講部局名
- 農学部
- 使用言語
- 日本語
- 教員/講師名
- 秋津 元輝
シラバス
開講年度・開講期 | 2012年度 前期 | 授業形態 | 講義 |
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対象学生 | 農学部・文学部 3回生 | ||
教員 | 秋津 元輝 |
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授業の概要・目的 | 国内および国外を対象として、農村社会は現在どのように変化し、それをどのように研究すればよいのかについて考える。日本農村については、その分析のための基礎概念を紹介するとともに、自らの調査経験をふまえた研究例を解説する。さらに、農業を対象にした社会学的研究についてもその動向と研究例を紹介する。写真・ビデオなどを利用し、できるかぎり具体的に解説したい。 第1回 現代農村がおかれた状況について、グローバルな視点から理解し、抱える問題点と持続・発展の可能性について概略をのべ、この講義の視点を提供する。 第2回 農村が農業生産の場からツーリズムなどにおいて場所自体が消費される対象へと変化していることについて、都市からのまなざしをキーワードに解説する。 第3回 近年注目が集まる都市から農村への移住現象について、調査事例も交えながら、人口論的・歴史的観点から解説する。 第4回 欧州、北米などの先進国農村の現状について、それぞれの国の農村のもつ歴史的文化的特徴をふまえて紹介し、農村の比較文化的考察にむけた情報を提供する。 第5回 農村の重要な成員でありながら看過されてきた女性に焦点をあて、農業労働力としての意義や農村女性起業の歴史的展開について、研究成果を解説する。 第6回 日本農村の基礎的集団である家について、簡単な研究史をもとに、その文化的特徴について解説する。 第7回 日本農村の基礎的集団であるムラについて、各種集団との関係や自治性を中心に紹介し、現代日本農村研究の調査に役立つ知識を提供する。 第8回 日本農村の基礎的集団であるムラについて、各種集団との関係や自治性を中心に紹介し、現代日本農村研究の調査に役立つ知識を提供する。 第9回 人口減少問題を抱える日本の山村地域を対象として、過疎へと至る道筋について近代における「山村」という概念の成立過程を追うことによって照射する。 第10回 対象を農村社会から食料へと移し、とくに欧州で関心の高まっている家畜の取り扱いにおける倫理的問題について、日欧間の文化比較の視点から解説する。 第11回 同じく食料を対象とした社会学的研究として、GMOに関するビデオを視聴した後に、GMO開発の意義と問題点について整理する。 第12回 GMOの開発・導入に関する議論、とくに諸視点からの賛成意見と反対意見の論拠を紹介し、受講生も含めて討論をおこなう。 第13回 予備日 |
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授業計画と内容 | <現代農村研究の最前線> 1.現代農村を学ぶ意義 2.現代における農村の社会的構築 3.Iターン農業とIターン移住 4.先進国の農村社会論 5.農村ジェンダー研究 <日本農村研究の理論> 6.家(いえ)の理論 7.村(むら)の理論-集団からの接近- 8.むらと領域-保全との接続- <農業社会学的研究のひろがり> 9.食と農の社会学 11.GMOの社会学-論争のゆくえ 12.動物と家畜の倫理 13~15.予備日 [授業スケジュール] 第1回 農村の学び方 第2回 農村の社会的構築 第3回 Iターン農業とIターン移住 第4回 先進国の農村社会論 第5回 農村ジェンダー研究:農村女性起業を中心に 第6回 家(いえ)の理論 第7回 むらの理論 第8回 むらと領域:保全との接続 第9回 山村の「発明」 第10回 生き物消費の倫理学 第11回 GMOの社会学 1 第12回 GMOの社会学 2 第13回 予備日(話題に沿った映像など) [授業体制] 講義とディスカッション |
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成績評価の方法・観点 | 期末試験(90%)、平常点(10%) |
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教科書・参考書等 | [教科書] 使用しない [参考書] 日本村落研究学会編 『むらの社会を研究する』 (農山漁村文化協会) 日本村落研究学会編 『むらの資源を研究する』 (農山漁村文化協会) 祖田・杉村編 『食と農を学ぶ人のために』 (世界思想社) |