農業機械学実験Ⅰ
授業の特色
植物,農産物,土壌といった複雑な対象物に対して,工学的な各種の手法を用いて計測を行うことにより,農業,生物,土壌等と機械・計測との接点についてその基礎を実習を通して学び,農業生産を支える工学技術の基本について体験することができる.
授業の紹介
農業機械学が取り扱う対象物に関して実験手法を講述し,基礎的な実験を通して実験計画,測定,データ処理及びレポート作成などの一連の実験手順を習得する.
また課題研究の実験装置製作に必要となる工作機械を用いた加工技術の基礎についても実習を行う.
講義詳細
- 年度・期
- 2011年度・前期
- 開講部局名
- 農学部
- 使用言語
- 日本語
- 教員/講師名
- 飯田 訓久(農学研究科 准教授)
中嶋 洋(農学研究科 准教授)
小川 雄一(農学研究科 准教授)
宮坂 寿郎(農学研究科 助教)
大土井 克明(農学研究科 助教)
村主 勝彦(農学研究科 助教)
増田 良平(農学研究科 助教)
シラバス
開講年度・開講期 | 2011・前期 | 対象学生 | 農学部地域環境工学科 3回生 |
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教員 | 農学研究科 准教授 飯田 訓久 農学研究科 准教授 中嶋 洋 農学研究科 准教授 小川 雄一 農学研究科 助教 宮坂 寿郎 農学研究科 助教 大土井 克明 農学研究科 助教 村主 勝彦 農学研究科 助教 増田 良平 |
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授業の概要・目的 | 第1回 オリエンテーション:実験に関する諸注意,レポートの書き方,安全上の注意事項について指導し,実験内容の紹介および実験施設の見学を行う. 第2回 機械工作実習:旋盤,ボール盤,フライス盤,電気溶接機の操作実習,タップ,ダイスによるねじ切り,ストレインゲージの貼り付け実習を行う. 第3回 機械工作実習:同上 第4回 機械工作実習:同上 第5回 機械工作実習:同上 第6回 機械工作実習:同上 第7回 附属牧場見学:京都大学大学院農学研究科附属牧場を見学する.モア—,ロールベーラー等の畜産機械,牛舎等畜産施設の見学を行う. 第8回 音響振動法による果実の硬度評価:打音の計測法および周波数解析手法を学び,打音実験において農産物の硬度評価実験を行う. 第9回 テラメカニックス基礎実験(コーン貫入試験):土と機械の相互作用をテーマとして,その基礎的な測定であるコーン貫入試験を行う. 第10回 ロボットマニピュレータの操作実習:パソコン制御が可能な6自由度マニピュレータの操作実習.PTP制御により,教示データに従って積み木をさせる. 第11回 旋光度を利用した糖度計測:旋光性について学ぶとともに,計測実験を通じて光学部品の取り扱いや安全上の注意について学ぶ. 第12回 JISに基づいたポンプの性能試験:JIS(日本工業規格)の規格番号JIS B 8311 に基づき,農業用プランジャポンプの性能試験を行う. 第13回 ヘルムホルツ共鳴による青果物の体積計測:ヘルムホルツ共鳴現象について解説し,大豆などの農産物を用いた体積計測実験を行う. 第14回 電子回路の組み立てと動作実験(1):ディジタル回路の基礎となる論理回路の基本を学習し,NANDゲートを使用した簡単な論理回路を設計する. 第15回 電子回路の組み立てと動作実験(2):第14回で各自が設計した論理回路を組み立て,その動作を確認する.あわせて回路組立の基本を学習する. |
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授業計画と内容 | 以下のような課題を予定している.なお受講者数等により予定内容と実施時期を変更することがある. まずオリエンテーションにて実験の説明,実験内容の紹介,レポートの書き方についての指導,安全上の諸注意を行い,実験についての概要を把握する. 次に機械工作実習では課題研究等で必要となる実験装置の製作のための基本的な工作技術を習得するために,各種の工作機械を用いて実習を行う. その後に各実験テーマごとに1週あるいは2週かけて実験を行う. ・【共通】オリエンテーション(1回)(担当:農機系3分野) ・【共通】機械工作実習(5回)(担当:農機系3分野) ・テラメカニックス基礎実験(コーン貫入試験)(1回)(担当:農業システム工学分野) ・電子回路の組み立てと動作実験(2回)(担当:農業システム工学分野) ・ロボットマニピュレータの操作実習(1回)(担当:フィールドロボティクス分野) ・JISに基づいたポンプの性能試験(1回)(担当:フィールドロボティクス分野) ・付属牧場見学(1回)(担当:フィールドロボティクス分野) ・野菜・果実選別用マシンビジョン(1回)(担当:農産加工学分野) ・音響振動法による果実の硬度評価(1回)(担当:農産加工学分野) ・旋光度を利用した糖度計測(1回)(担当:農産加工学分野) [授業スケジュール] 第1回 オリエンテーション 第2回 機械工作実習 第3回 機械工作実習 第4回 機械工作実習 第5回 機械工作実習 第6回 機械工作実習 第7回 附属牧場見学 第8回 音響振動法による果実の硬度評価 第9回 テラメカニックス基礎実験(コーン貫入試験) 第10回 ロボットマニピュレータの操作実習 第11回 旋光度を利用した糖度計測 第12回 JISに基づいたポンプの性能試験 第13回 ヘルムホルツ共鳴による青果物の体積計測 第14回 電子回路の組み立てと動作実験(1) 第15回 電子回路の組み立てと動作実験(2) [各回の授業体制] 各回で指定された実験場所に集合し,実験についての説明および安全上の諸注意についての説明をうける.教員の指導のもと,全員,班別,あるいは各個人で実験資料と説明に基づく実験を行う.収集したデータは持ち帰り,データ整理,解析を行った後に各自で考察を行い,レポートとしてまとめ,提出する. [課題] 実習・実験の各回に指示される内容(配布資料に記載)にしたがって,期限内にレポートを提出する. |
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成績評価の方法・観点 | 試験は行わず,出席かつレポートを提出したものについて,レポートの内容で評価. なお提出期限に遅れたレポートは採点時に不利になることがある. |
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教科書・参考書等 | 実習・実験の各回に配布される資料中に記載されている. |