国際政治経済学(演習)

Outline 坂出 健(准教授)

授業の特色

現在、国際社会で起こっている問題を政治経済学の視点から、理論・歴史・現状分析のにわたり考える力(情報収集と整理)を培う。

授業の紹介

現代の国際社会は、国際政治と国際経済の交錯した複雑な情勢の中で、政策上の諸課題の新たな解決策を求めています。外交面では、イラク・北朝鮮の核開発問題とオバマ政権が打ち出した「核兵器のない世界」という新たなビジョン、また、イラク・アフガニスタンからのアメリカ軍撤退問題等、経済面では、サブプライム・ローン問題、リーマン・ショック、GM倒産に代表されるアメリカの経済危機はまだ解決したわけではありませんし、ドルを基軸通貨とする国際通貨体制も動揺の兆しをみせています。また、地球温暖化問題をめぐる国際政治経済交渉も本格化しています。こうした状況の中で注目を浴びているのが「国際政治経済学」と呼ばれる学問分野です。国際政治経済学は、国際政治学・国際経済学の相互的な視座から国際社会の問題の探求に取り組むアプローチです。

講義詳細

年度
2010年度
開講部局名
経済学部
使用言語
日本語
教員/講師名
坂出 健(准教授)
備考
演習形式。テキスト講読の回は、担当者がテキストの該当章と関連文献を読んで報告し、その後、参加者が論点を出し、ディスカッションする。グループワークの回は、班別の報告者(複数)が、コンピューター・プレゼンテーションのスライドを準備して、交代でプレゼンテーションをする。その後、フロアーから質問・論点を出し、プレゼンターがそれに答える形で進行します。

シラバス

開講年度・開講期 〜2010年 対象学生 経済学部2~4回生
授業計画と内容
『フォーリン・アフェアーズ』『ニューズウィーク』『フィナンシャル・タイムズ』をはじめ、内外の国際政治経済について論評するメディアを素材に、国際通貨問題・貿易問題・環境問題・核不拡散問題・米中協調の行方など、はば広い問題について、記事に基づいてディスカッションする。前期は、テキスト・野林健他編著『国際政治経済学・入門』を輪読し、国際政治現象を分析するフレームワークを身につける。後期は、各自いくつかの関心のあるテーマに分かれ、班毎にコンピューター・プレゼンテーションに基づく討議を行う。また、希望者には、英語プレゼンテーションのスキルを学び、海外の研究機関で、ゼミで勉強した内容をプレゼン・討議する機会を設けた。

#1 はじめに-国際社会の現状と国際政治経済学の課題
#2 テキスト講読-1章
#3 テキスト講読-2章
#4 テキスト講読-3章
#5 テキスト講読-4章
#6 米中G2は本物か?幻想か?
#7 グローバル・インバランス問題をどうみるか?
#8 中東問題-イラク撤退・アフガニスタン
#9 イラン核開発とオバマ「核のない世界」論
#10 A班発表-民主党政権で日本は何が変わるのか?
#11 B班発表-環境問題の国際政治経済学
#12 C班発表-ドバイ・ショック
#11 まとめ-現代国際政治経済をどうみるか?
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